中絶・流産の基礎知識と手術内容|考えられる手術後のリスクとは?|中絶手術

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中絶・流産の基礎知識と手術内容|考えられる手術後のリスクとは?

中絶とは、妊娠22週未満に胎児を母体外に排出することです。また妊娠して22週未満に妊娠が終了することをすべて流産といいます。この流産が自然に起こる場合を自然流産、人為的に行われるものを人工流産といい、人工流産は人工妊娠中絶と同義語で、一般的には中絶と呼ばれています。人工妊娠中絶手術は、母体保護法という法律のもと、妊娠21週6日までに母体保護法指定医の医師のもとでのみ受けることができます。
中絶、流産、死産、等の用語の基礎知識を解説いたします。

中絶・流産・死産の基礎知識と手術内容

中絶とは、胎児が母体外において、生命を保続することができない時期に人工的に胎児を及びその附属物を母体外に排出すること、(母体保護法第2条)と定義されています。同様に、流産とは、理由に関係なく妊娠22週未満の胎児の死亡のことです。また死産とは、妊娠週数に関係なく胎児が母体から完全に排出または娩出される前に死亡した場合、のことです。日本では妊娠12週以降の死産は役所に届出しなければなりません。

胎児と胎芽の違い

お腹の中の赤ちゃんのことを一般的に胎児といいます。胎児の中でも10週未満はまだ小さくてヒトの胎児としての機能と特徴がまだ十分に備わっていないので胎芽と呼ばれることがあります。
したがって、妊娠10未満は胎芽、胎児のどちらの呼称でも構いませんが、妊娠10週~出産までは胎児となります。

流産の分類

流産は、妊娠21週6日以内に妊娠が終了することを言います。妊娠22週から37週未満までの期間の分娩を早産といいます。37週から41週未満の出産は正期産で、41週を超えた場合は過期産となります。
流産はいろいろな分類法があり、様々な呼び名があります。

・流産の時期による分類。早期流産と後期流産
妊娠12週未満の流産を早期流産、妊娠12週から22週未満の流産を後期流産といいます。流産した時に行われる処置は流産処置といいます。

・原因による分類。自然流産と人工流産
自然流産とは何らかの原因でお腹の中で赤ちゃんが亡くなり、妊娠が継続できない自然に起こる流産のことです。自然流産では妊娠12週未満であることが多く、出血と下腹部の痛みなど症状がある場合もありますが、症状がなく流産に気づかない場合もあります。
人工流産は人為的に行われる場合をいいます。この人工流産が一般的に使用されている中絶になります。

・症状による分類。稽留(けいりゅう)流産と進行流産
稽留流産とは、胎児が亡くなったが子宮内にまだ残っている状態をいいます。母体に出血や腹痛などの症状がない場合は自覚症状がないことも多く、本人も気がつかない場合があります。病院を受診した際に診察で初めてわかります。保険適応で治療の必要があります。
進行流産とは、胎児が流産になりかかっている状態です。出血があり、子宮内容物が子宮外に出かかっている状態です。

・進行流産がさらに進むと、完全流産または不全流産となります。
完全流産とは、子宮内に存在した胎児・胎盤の組織がすべて排泄された状態です。そのまま放置で何も治療を施す必要はありません。
不全流産とは、子宮内容物の排出が始まっているが、子宮内に一部組織を残している状態です。不全流産の場合は経過観察または子宮内容除去手術が必要になります。

・流産を繰り返すことを反復流産・習慣流産と呼ばれます。

中絶

中絶とは、流産が人為的に行われる場合の人工流産に相当します。人工妊娠中絶と同義語で、一般的には中絶と言われています。

・母体保護法による中絶(人工妊娠中絶)の定義は
(母体保護法第2条の2)「人工妊娠中絶とは、胎児が、母体外において、生命を保続することができない時期に、人工的に、胎児及びその附属物を母体外に排出することをいう」と定義されています。胎児が、母体外において、生命を保続することができない時期とは、現在では妊娠21週6日以下になります。
即ち「中絶とは、妊娠21週6日までに、人工的に、胎児及びその付属物を母体外に排出すること」、と定義できます。
中絶手術は、母体保護法で定められた適応条件に基づいて、母体保護法指定の医師によって行われます。当院の院長は、都道府県医師会の指定をうけた母体保護法指定医です。お電話でご予約の上、ご受診ください。

(注)用語は「産科婦人科用語集・用語解説集」(日本産科婦人科学会編・2018年改訂第4版)を参照させて頂きました。
(注)流産の分類については公益社団法人・日本産科婦人科学会を参照させていただきました。
(注)週数の計算方法は、人工妊娠中絶が認められる期間と計算方法について

流産手術と中絶手術の内容

流産手術は流産処置ともいわれ、死産となり死胎児が子宮内に残っている稽留流産と不全流産、にたいして保険適応で行われます。中絶手術は母体保護法という法律に基づいて行われます。流産手術と人工妊娠中絶手術は経緯が異なり別のものになりますが、手術方法はほとんど同じです。

流産手術(流産処置)の流れ

流産手術の処置は中絶手術とほぼ同じです。稽留流産や不全流産などで手術が必要な場合に行います。

・早期流産の場合は、子宮内に手術器具を挿入し、絨毛組織を吸引して取り除きます。手術の目的は、出血や腹痛などのリスクが持続することをなくし、胎盤から出るHCGホルモンをとめ、癒着・不妊症などの原因となる子宮内感染症を予防することです。

中絶手術の流れ

初期中絶と中期中絶では手術の方法が異なります。

・初期中絶は妊娠11週6日までにおこなわれます。当院では掻把法(そうはほう)ではなく、子宮内膜に傷がつきにくく麻酔時間と手術時間が短く、身体への負担が少ない吸引法という手術方法を採用しております。当院では、電動真空吸引法(EVA)と使い捨ての手動真空吸引法(MVA)の両方に対応できます。下記の「人工妊娠中絶手術の方法」をご参照ください。

・中期中絶は妊娠12週から22週未満に行われます。手術方法や法律上の手続きも初期中絶とは異なります。当院では妊娠14週以降では、手術は通常の妊婦さんの出産と同様に陣痛を起こし、分娩方式で子宮から胎児と胎盤を摘出します。初期中絶と比べて身体的・精神的・手術費用などあらゆる面で負担が大きくなります。健康保険証を持参のかたは、「出産育児一時金制度」が適応されます。
下記の「中期中絶手術の方法」、「中絶手術の保険適応」をご参照ください。

(注)人工妊娠中絶手術の方法
(注)中期中絶手術の方法
(注)中絶手術の保険適応
(注)日帰り中絶手術の流れ

流産手術と中絶手術の考えられる手術後のリスクとは?

流産手術と中絶手術は、手術方法が同じですので、手術のリスクも同様です。手術のリスクを避けるためには、術前の検査・合併症の確認、手術中の麻酔薬・超音波ガイド下、術後の診察・説明が大切です。

手術前の問診・検査

術前の問診で高血圧・アレルギー体質、既往歴、妊娠歴、妊娠の状態を、超音波検査で子宮筋腫・内膜症・卵巣嚢腫・胎盤の位置・重複子宮等の有無を、血液検査でRh(―)・貧血等をそれぞれ調べてリスクの原因となる問題点を見つけて解決します。

手術中の対応。

・痛みを十分に少なくした麻酔は手術の施行が容易になります。静脈麻酔に笑気麻酔を適宜加えることで、術後の回復が早くなります。パルスオキシメーター・心電図モニターの設定を行い、超音波ガイド下での安心と安全性に配慮した手術を実施しています。感染症の予防、吐き気対策も十分に行っています。
手術中に起こりうる主なリスクとして

・子宮穿孔 手術により子宮に穴が開いてしまうことです。発生する可能性は低いですが、当院は超音波ガイド下での手術ですので、このようなリスクは極めて低いものです。小さな穴は抗生物質と子宮収縮剤投与で対処処置できます。

・子宮内容遺残 子宮内容物がすべて排出されず一部子宮内に残る場合があります。妊娠4~5週位の場合は、超音波検査で胎嚢や胎芽が見えにくいので注意を払って手術することが必要です。妊娠10週以上で大きな胎児の場合は、生理的搔爬で様子を見るか、子宮収縮薬の投与で経過観察することも必要です。当院では、超音波ガイド下の吸引法で事前と事後に検査を入念に行っていますので、再度の子宮内容摘出術が必要になる可能性はほとんどありません。術後のフォローアップも大切です。

・子宮内腔の癒着 子宮内容除去術処置のために傷がつき、子宮内宮に癒着が発生することですが、現在の子宮内膜に傷がつきにくい吸引方法と抗生剤の発達で可能性は極めて低いです。したがって、通常の中絶手術が原因で不妊症・不妊治療になることは、ほどんどありません。

手術後の対応

・術後の感染症は、当院の手術は清潔・快適をめざしており、感染症の発生は経験していません。これからも清潔と快適さを心がけていきます。

・術後のリスクには、出血・発熱・腹痛等が生じることがありますが、いずれも個人差が大きいです。対症療法・鎮痛剤でほとんど緩和されます。当院で手術を行った方は電話での相談できます。ホームページで情報を公開しており、悩み・問題点・質問に対処させて頂いております。

・当院での術後の検診には追加費用はかかりません。手術後の症状には個人差があります。術後の子宮の回復チェックと次回の妊娠に不安が残らないように丁寧なご説明を心がけています。心配な症状があれば、検診時に直接院長にご相談いただけます。

(注)中絶前に必要な術前検査
(注)起こりうるリスク
(注)中絶手術の取り残しとは

母体保護法指定医による痛みが少なく安全性に配慮した手術

・当院で行われる中絶手術・流産手術は、母体保護法指定医師による痛みが少なく安全性に配慮した手術法を行なっております。

・初期中絶の場合には、子宮頸管拡張材を子宮口に挿入使用する術前処置の必要がありません。また、事前の処置をしないため前日の通院が不要となり遠方からご来院の方も受診当日の手術が可能になります。来院受診から帰宅まで、およそ3時間で日帰り手術を受けることもできます。個人差はありますが、ほとんどの方が手術の翌日からお仕事に復帰されて回復も早いです。手術中の麻酔は、静脈麻酔と笑気麻酔を併用することも可能で、両者のメリットを合わせることができます。リラックスした状態でほとんど痛みを感じずに手術を受けることができます。

・中期中絶に関しては下記の中期中絶手術の方法のリンクをご参照ください。
当院の手術は、手術時間と麻酔時間が少なくて済むため、お体への負担が少なく翌日のお仕事は可能なことがほとんどです。

・中絶手術の料金は初診料、手術費用、麻酔料金、消費税、2回目の再診料、等のすべての費用を含んでいます。術後検診料は一括料金に含まれています。

・未成年者の中絶手術も可能ですので、事前にお電話でおたずねください。

・女性のレディスクリニックですので、男性パートナーは同意書への記入が済みましたら、外でお待ちいただいております。近くの駐車場・喫茶店を記載した近隣マップをホームページにご用意させて頂いております。

・通常の中絶手術・流産手術は次回の妊娠にほどんど影響しません。次回も妊娠・出産できますので、希望しない妊娠はしないように、ピルの服用や子宮内器具(ミレーナ)などの避妊方法のご相談に対応しています。ピル・ミレーナは避妊以外にも月経量の減少、生理痛の改善などの副効用もあります。

(注)当院の人工妊娠中絶の特徴
(注)中絶手術の流れ
(注)中絶手術の方法
(注)中期中絶手術の方法
(注)同意書について
(注)近隣の駐車場・喫茶店は近隣マップ
(注)情報発信は関連記事

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日帰りでの中絶手術も可能

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監修 竪山 均Hitoshi Tateyama

資格医

  • 麻酔科標榜医
  • 母体保護法指定医

メッセージ

当院は完全予約制です。
問診や各種相談は、個室で行っているため、ほかの患者さんに診療内容を知られることもありません。
来院後、ほとんどお待ちいただくことなく診療、検査を受けられます。
ささいなことも、どうぞご遠慮なくご相談ください。
このホームページが、あなたの不安な気持ちを少しでもやわらげるための一助となることを願ってやみません。

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