「人工中絶手術の流れ」は、「初期中絶」か「中期中絶」か、及び「初診来院日の手術希望」か「初診は妊娠の確認のみ」か、によって変わってきます。
したがって、現在の妊娠週数や正常妊娠かの妊娠状態を正確に把握することがとても大切になってきます。ご本人と男性パートナーの方とよく話しあって早めに産科・産婦人科医院まで、お電話でお気軽にお問い合わせください。
「中絶手術の流れ」と「中絶手術後の注意点」及び「安心サポート」について解説いたします。
「初期中絶手術」の日帰り手術の流れ
「初期中絶手術」とは、妊娠11週6日までの妊娠初期に行う中絶手術のことです。当院では「初診来院日に同日手術」可能です。痛みを伴う術前処置は不要で、吸引法(EVA、MVA)での手術方法を採用しています。母体保護法指定医師である院長が、早くて安全性の高い手術を行なっております。来院してから3時間程度で帰宅できます。
[1]「初診来院日に中絶手術」をご希望の方(1回コース)
電話予約
- 電話で予約する
初診来院日に手術
- 来院(初診)
- 術前の問診・診察
- 妊娠状態の確認
- 術前の検査
- 手術・麻酔のご説明
- 手術室にご案内
- 手術開始
- 術後の安静
- 帰宅
手術後検診
- 来院(再診)
- 手術後検診
[2]「初診来院日は妊娠確認のみ」、次回に手術希望の方(2回コース)
電話予約
- 電話で予約する
初診来院日
- 来院(初診)
- 術前の問診・診察
- 妊娠状態の確認
- 術前の検査
- 手術・麻酔のご説明
- 帰宅
手術
- 来院(再診)
- 手術室にご案内
- 手術開始
- 術後の安静
- 帰宅
手術後検診
- 来院(再診)
- 手術後検診
[注]電話予約・Web予約はご予約をクリックして下さい。
[注]妊娠週数の算定は妊娠週数の計算方法をご参照ください。
[注]詳細は中絶手術の方法をご参照ください。
[注]無痛に関しては無痛中絶手術をご参照ください。
[注]術前処置無用は術前処置なしをご参照ください。
「中期中絶手術」の流れ
「中期中絶手術」とは、妊娠12週から妊娠21週6日までの妊娠中期に行われる人工妊娠中絶手術のことです。
[1]妊娠12週・妊娠13週の場合
妊娠12週、13週の方は、「初期中絶」の方法、又は「妊娠14週以降の分娩法」のいずれかになります。
[2]「妊娠14週以降の分娩方式」の流れ
電話予約
- 電話で予約する
初診来院日
- 来院(初診)
- 術前の問診・診察
- 妊娠状態の確認
- 術前の検査
- 手術・麻酔のご説明
- 帰宅
手術
- 来院(再診)
- 手術前処置
- 安静
- 1泊
- 手術室に案内
- 点滴開始
- 陣数出産
- 安静
- 帰宅
手術後検診
- 来院(再診)
- 手術後検診
[*]「初診来院日」に「手術前処置」を行うこともあります
[*]「中期中絶手術」の「分娩方式」とは、手術の前日に子宮頚管を拡張するために子宮頸管拡張材を挿入する手術前処置を行い、翌日に子宮口の開大を確認して、子宮収縮剤の投与によって陣痛を起こし、分娩様式の出産をおこなう方法です。
「電話予約」から「手術後検診」までの全体の流れ
「電話予約」
・人工中絶手術の診察をご希望の方は、まず、お電話(03-3408-5526)で予約を入れて下さい。Webからご予約を入れた方も、「初診時に同日手術」をご希望の方は、事前の準備や注意点についての説明が必要ですので、当院の受付までお電話ください。
・妊娠週数が12週前後と思われる方は、12週を超えて中期妊娠中絶になる可能性もありますので、予約電話の際にお申し出ください。
・ご不明な点は当院の受付までお電話にてご気軽にお問い合わせください。
[注]電話予約・Web予約はご予約をクリックして下さい。
[注]詳細は術前検査から中絶手術までの流れをご参照ください。
「初診来院日」の流れ
・指定された予約時間にご来院ください。
・問診票にご記入していただきます。最終月経日、既往歴、妊娠歴、アレルギーの有無、高血圧、糖尿病、甲状腺機能異常、薬の副作用の有無、服用使用している常用薬、併用している内服薬など必要事項をご記入いただいています。
・超音波検査(エコー検査)や内診で、子宮内妊娠・妊娠週数の確認、子宮後屈、弓状子宮・重複子宮、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮奇形等の合併症の有無と手術のリスクを確認いたします。
・血液検査、Rh式血液型不適合妊娠の検査、感染症検査、等をおこないます。
・手術方法・麻酔方法、についてご説明いたします。
・同意書、術前の準備、合併症の確認、食事、手術費用についてご説明いたします。
・「同日手術」の方は、そのまま「中絶手術」となります。
・「後日手術」の方は、次回の予約を済ませてから帰宅となります。
・妊娠14週以降の方は、術前処置と分娩処置の日の予約をいれて帰宅します。
[注]血液検査は術前検査・Rh式血液型不適合妊娠をご参照ください。
「初診来院日に同日手術」をご希望の方
・予約電話で「同意書」、「手術料金」と「注意事項」の説明があります。
・「同意書」は 同意書を印刷する よりご覧いただけます。
印刷できる方はダウンロードして印刷してください。ダウンロードして印刷することができない場合には、類似の同意書を手書きで結構ですので、ホームページの同意書を参考にして作成し、署名・捺印してご持参ください。
パートナーとご一緒に来院される時は、同意書の持参は必要ありません。来院後に記入していただきます。
・料金はホームページの料金表をご参照ください。
[注]同意書は同意書についてをご参照ください。
[注]手術料は手術の料金をご参照ください。
「手術前日の注意点」
・手術前日は飲食に時間制限があります。前日の夜12時までは食事制限はありませんが、夜12時以降のお食事はできません。ただし、水分(水、お茶、コーヒーなど)はコップ1〜2杯までならお飲みいただけます。
・激しい運動などは避けて、安静にお過ごしください。
・入浴またはシャワー等をして、睡眠は十分をとってゆっくりと休むようにしてください。
・顔色の確認するため、手術当日はお化粧をしないでご来院ください。
・ジェルネイル・マニキュア・つけ爪などはパルスオキシメーターで酸素濃度と脈拍を計測しますので、少なくとも2〜3本の指のネイルはとっておいてください。正確な計測のためご協力をお願いします。
・手術後に生理様の出血が生じることがありますので、「夜用のナプキン」をご持参ください。
・「保険証」、「同意書」、「手術代」の準備をご確認ください。
・クレジットカード使用をご希望の方は、「クレジットカード」をご持参ください。分割返済に関してはクレジットカード会社にお尋ねください。
「手術当日の流れ」
・来院時は、指定された時間にご来院ください。
・お部屋へご案内します。
・術衣に着替えます。体調・脈拍・血圧をチェックしてから、手術室へご案内します。
・血圧計、心電図、パルスオキシメーター等の各種モニター類の器具を装着します。
・麻酔は点滴からの静脈麻酔注射と笑気麻酔を併用して全身麻酔下で行われます。麻酔科標榜医でもある院長が患者様の体質に合わせた麻酔を準備し手術中はほとんど無痛です。
・手術は吸引法で行い、手術時間は手術開始から約3分間程度で、目が覚めた時には手術は終了しています。手術中に感染予防のための、抗生剤の筋注投与を実施しています。
・術後は院内の回復室にて休息していただきます。術後の様子を医師が判断し、飲み物や軽食をご用意します。
・次回の検診の予約を入れてから帰宅いたします。帰宅後は安静にして頂き、個人差や体質もありますが、ほとんどの方が翌日よりお仕事されています。
「術後検診」
・手術後から1週間前後に経過をチェックしますので、大きな問題がなくても必ず診察と検診を受診してください。診察検査料は無料で負担を少なくしています。
・術後検診で子宮や卵巣の状態を確認します。次回の生理と妊娠、腹痛や出血など術後の症状の原因について、ホームページページの情報を参考にお伝えします。不安や心配なお気持ちが残らないよう、気になる症状は検診時にご相談ください。
[注]初期中絶と中期中絶の違いは【時期別】中絶手術の比較表をご覧ください
[注]初期手術は中絶手術の方法をご参照ください。
[注]中期手術は中期中絶手術の方法をご参照ください。
[注]詳しくは中絶の前処置とは?をご覧ください
「中絶手術後の注意点」と「安心サポート」
手術後は、初期中絶・中期中絶ともに十分な睡眠をとり安静に過ごすことがとても大切です。激しい運動は3〜4日は控えて、身体的にも精神的にも無理をせずゆっくりとお過ごしください。
[1]中絶手術後の注意点
「初期中絶」と「中期中絶」の両方に当てはまる注意事項
・術後1週間前後の術後検診は必ず受診して頂いています。
・入浴は手術翌日まで控える
手術当日は湯船に入るのは控えてください。発熱がなければ、シャワー等は可能です。手術により身体に負担がかかっていますので、当日に入浴すると、出血や細菌感染のリスクが高くなるおそれがあるためです。手術翌日からは入浴が可能です。
・お酒は飲まない
手術当日は麻酔の影響が残っているため、麻酔と同様の効果を与える飲酒は禁止です。飲酒は3〜4日程度は控えるようにしてください。
・処方された薬を用法・用量を守って飲む
医師から抗生物質、鎮痛剤、子宮収縮剤など必要に応じて薬が処方される場合は、用法・用量を守って正しく服用してください。
・性交渉は1~2週間ほど避ける
中絶手術後、経過が順調な場合は、1週間〜2週間後からセックスする事が可能です。手術後の生理や排卵には個人差がありますので、術後3週間以後は避妊をするようにしましょう。
・通常の中絶手術によって不妊症になることはありません。次回も妊娠・出産できます。今後は「望まない妊娠をしない」様に避妊をしましょう。避妊方法には、女性が主体的に使用できる低用量ピルの服用と子宮内器具のミレーナの装着があり、おすすめしています。ピルの服用は、避妊以外にも生理痛の改善や月経量を少量にして貧血の改善にも有効です。当院で対応できますので、希望される方は診察時にご相談ください。
・術後の症状に注意
出血、発熱、腹痛、感染の有無には個人差がありますが、初期中絶・中期中絶ともに注意しましょう。術後は、無理せず安静にお過ごしください。
「中期中絶」の方が特に術後に注意すること
・初期中絶に比べて中期中絶は子宮が大きくなっているため、術後の子宮収縮による出血・腹痛・発熱が強く出ることがあります。胎盤遺残、乳汁分泌、弛緩出血の可能性にも注意が必要ですので、術後の超音波検査・診察や説明は必ずうけて対策を行ってください。
・中期中絶術後は1週間以内に、「死産届」と「死産証書」を役所に提出することが法律で義務付けられています。目的は「死胎火葬許可証」を発行してもらうことです。手続きの原紙は病院・クリニックで発行してもらえます。
・健康保険に加入していらっしゃる方は、「出産育児一時金制度」がご利用できます。
[注]術後の生理は中絶手術後の生理不順についてをご参照ください。
[注]出血は中絶後の出血についてをご覧ください
[注]腹痛は中絶後の腹痛についてをご覧ください
[注]詳しくは中絶手術後の取り残しについてをご参照ください。
[注]保険適応は中絶手術の保険適応をご参照ください。
[2]安心サポート
手術後は必ず1回は再診に来て頂き、子宮と卵巣の回復を超音波で確認して、次回の生理、妊娠可能であること、女性ホルモンの変化等、身体の変化について説明しています。
当院で手術を行った患者さんで、出血・腹痛などでご質問があるときは、午前9時10分以降の診療時間以内にお電話で連絡して、内容をお伝えください。
術後の様々な症状の原因と対策の方法の情報をホームページで発信しています。
ピルの服用をご希望の方はホルモン剤の副作用もご覧ください。
[注]参考は中絶手術後の不安を解消をご参照ください。
[注]ピルの副作用はピル・ホルモン剤の副作用をご参照ください。
[注]ミレーナはミレーナ使用者用説明書をご参照ください。
日帰りでの中絶手術も可能
tel.03-3408-5526