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03-3408-55261.中絶可能な期間
人工妊娠中絶を行うときには、中絶可能な期間が定められています。 中絶手術が可能な期間は、母体保護法により妊娠22週未満(おおよそ妊娠6ヶ月)と規定されています。また経口中絶薬の使用は妊娠9週0日までとなります。人工妊娠中絶手術ができるのは母体保護法指定医のみとなっており、妊娠週数の正確な把握には産婦人科クリニックでの診察が必要です。
妊娠中絶のタイミングは、妊娠週数だけでなく、母体の健康状態や個々の事情によっても異なるため、尿検査陽性で妊娠が確認されましたら、出産するか否かにかかわらず、できるだけ早く医療機関を受診して医師と相談の上、適切な対応を決めることが重要です。
<中絶可能時期と妊娠週数の関係>

2.妊娠週数の計算方法
音声動画でも妊娠週数の計算方法をご覧いただけます。
音声動画でみる
妊娠週数の計算には、最終月経開始日からと胎児の超音波計測から、の2つの方法があります。
最終月経開始日から決める方法
最終月経の開始日を妊娠0週0日として計算します。
例えば、
①生理が来て1週間と3日目の場合は、妊娠1週3日となります。実際はまだ排卵も妊娠もしていません。
②生理が生理予定日より2週間4日遅れているとすると、最終生理開始日から6週4日目ですので妊娠6週4日となります。
③生理が2ヶ月近く遅れているときは、最終生理開始日から12週近く過ぎているので、妊娠12週頃となります。
最終月経から推定する方法は月経が28日周期であることを前提としており、月経不順や最終生理があいまいな場合は不正確になります。
<最終月経の開始日を妊娠0週0日目として計算する方法>

超音波計測で行う方法
胎児の発育に従って、胎のうGS、頭殿長CRL、大横径BPD、腹部周囲長AC、等を測定することで妊娠週数を予測する方法です。数回計測を行い妊娠週数を推定し、妊娠40週0日を出産予定日とします。欠点として測定誤差や個体差が生じることがあります。
<超音波検査方法>

妊娠週数の最終的な決定法
最終月経開始日からと超音波計測の方法が一致すれば、それが妊娠週数となります。
一致しなければ、超音波計算を優先させて、月経周期と性行為日を参考値として総合的に妊娠週数を決定します。
体外受精や受精卵凍結を行った場合は、受精日、凍結胚融解日、等を考慮して妊娠週数を決めます。
3.中絶できる期間を過ぎてしまった場合の対応
中絶手術が可能な期間(妊娠22 週未満)を過ぎてしまった場合、選択肢は出産することになります。日本の法律では妊娠22週を過ぎた中絶手術は禁止されています。
また、金銭面やご家庭の事情など、様々な理由で出産したお子さんを育てていくことができず、どうすれば良いのか悩まれている場合も、お住まいの地域の児童相談所や全国のにんしんSOSなどの相談窓口で相談に乗ってもらうことができます。特別養子縁組や里親制度などの選択肢があります。
期間を過ぎてしまった場合の対応方法
1.養子縁組
出産を選択した場合、養子縁組を通じて子どもを育てる家庭を見つけることができます。養子縁組は、子どもにとっても新しい家庭にとっても良い選択肢となることがあります。
2.サポート機関の利用
心理的、経済的なサポートが必要な場合、各種支援機関に相談することも重要です。自治体やNPOなどが提供するサポートを活用し、自分に最適な支援を受けることができる場合があります。
3.医療的な理由での中絶
場合によっては、母体の健康や胎児の異常が理由で、中絶が必要とされることがあります。このような場合、専門の医療機関でのみ適切な処置が行われます。
いずれにしても、早めに対応を検討し、適切なサポートを受けることが母体と胎児の健康を守るために重要です。
4.よくある質問
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妊娠中絶にはどの様な方法がありますか?
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妊娠中絶の方法には、経口中絶薬による方法と中絶手術による方法が有ります。中絶手術は初期中絶と中期中絶があります。いずれの方法も妊娠週数に依存します。
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妊娠中絶の費用はどれくらいかかりますか?
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妊娠中絶の費用は自由診療のため、医療機関、や手術の種類、妊娠週数、合併症の有無、等によって異なります。一般的には7~8万円から数十万円程度がかかり、妊娠週数が大きくなると費用も高くなります。費用に関しては、事前に医療機関に確認することをお勧めします。
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中絶手術には保険は適用されますか?クレジットカードは使えますか?分割払いできますか?
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望まない妊娠による人工妊娠中絶手術は原則として保険適用外の診療で、自費での自由診療となります。例外として保険適用になる場合があります。クレジットカードは使えます。クレジットカードによる分割払い可能です。
<期間別妊娠中絶の特徴と費用>
初期中絶 中期中絶手術 期間 妊娠9週0日以下 妊娠12週未満(妊娠11週6日まで) 妊娠12週〜妊娠22週未満(妊娠21週6日未満)
当院では、妊娠18週までの手術をお受けしております中絶方法 経口中絶薬による中絶
(メフィーゴパック)吸引法による外科的手術 妊娠12〜14週 妊娠15週以降 12週は初期中絶と同じ吸引法
13週・14週の場合、経産婦は前処置なしの吸引法、未産婦は前処置ありの吸引法または分娩法15週以降は、手術前日に前処置を実施し翌日分娩方式で出産 入院 入院可能な有床施設での使用推奨 初診来院日に日帰り可能
入院不要初診来院日に日帰り可能
入院不要1泊2日
入院所要時間 3日 ご来院からご帰宅までおよそ3時間 ご来院からご帰宅までおよそ3時間 2日 死産届 不要 不要 「死産届」「死産証書」を役所へ提出することが必要
「死胎火葬許可証」を発行してもらう必要がある健康保険 原則対象外 原則対象外 「出産育児一時金」制度の対象
(約50万円が支給されます)費用 10〜15万円
(追加処置が必要になった場合、中絶手術より高くなる場合あり)10万円 妊娠週数によって費用が異なる
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中絶手術は痛みを伴いますか?
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中絶手術は麻酔を使用して行われるため、手術中の痛みは感じにくいです。ただし、手術後には一時的な痛みや不快感を感じることがあります。医師の指示に従い、適切な痛み止めを使用することが推奨されます。
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中絶手術後に避妊方法について相談できますか?
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中絶手術後には、再度の妊娠を防ぐために適切な避妊方法を選ぶことが重要です。医師と相談し、自分に合った避妊方法(ピル、避妊リング、避妊インプラントなど)を選びましょう。
以下のQ&Aの他に 中絶手術についてのQ&A もご参照ください。
5.安全な妊娠中絶を受けるには
妊娠の継続が難しい場合、法律に基づく手術可能な時期内に中絶を検討する必要があります。妊娠週数によって手術方法や身体への負担が異なるため、早めに産婦人科を受診し、妊娠状態や妊娠週数を正しく確認することが推奨されます。
安全な妊娠中絶を受けるためには、信頼できる医療機関を選ぶことが重要です。経験豊富な医師と適切な設備が整ったクリニックを選び、納得のいく説明を受けられる場所を選ぶことが大切です。
たて山レディスクリニックでは、初期中絶の場合、初診来院日に日帰り手術が可能です。中期中絶にも対応しています。手術は安全清潔な環境を心がけ、痛みを軽減するために静脈麻酔に笑気麻酔を併用します。術後の症状や回復も丁寧に確認しております。手術後は必ず術後検診を受け、出血や腹痛などがあればすぐに医師に相談して下さい。
次回の適切な避妊方法についても医師と相談できます。当院ではプライバシーに配慮し、安心して相談できる環境を整えています。心理的なサポートも重要で、カウンセリングを利用することが推奨されます。望まない妊娠を防ぐための避妊方法についてもご相談ください。