人工妊娠中絶には、メフィーゴパックという<薬による中絶>と軽い静脈麻酔下の<手術による中絶>があります。
以下の章には音声動画 があります。
<薬による中絶>と<手術による中絶>
[薬による中絶]
・メフィーゴパックという経口中絶薬を36時間~48時間の間隔で2回服用する事で人工妊娠中絶をすることができます。
・1剤目はミフェプリストン錠と言い、クリニック内で服用し30分ほど安静にしてから帰宅します。軽い腹痛と出血が生じる事があります。
・2日後に再来院して頂き、最初にエコーで胎嚢と胎児の確認を行います。次に2剤目のミソプロストールバッカル錠4錠を左右の臼歯の歯頚と頬の内側に2錠づつ30分間静置します。その後口腔内に錠剤が残った場合は飲み込みます。
・強い腹痛と出血が生じますので入院するか、院内で安静にしていただきます。
・2剤を投与しても中絶に至らなかった場合は、MVA又はEVAという吸引法による処置を行うことがあります。
[手術による中絶]
・軽い静脈麻酔下でMVA又はEVAという吸引法で手術を行います。約10分程で手術は終了します。
・来院してから帰宅するまで約3時間です。手術の当日はお家で安静にして頂き、翌日よりお仕事される方が多いです。
<経口中絶薬と中絶手術の主な長所と短所>
長所 | 短所 | |
---|---|---|
経口中絶薬 | ・手術を受ける必要がないため、手術や麻酔による副作用がない。 |
・妊娠9週0日以下までしか適用できない。 ・中絶薬による副作用(腹痛、出血)がある。 ・中絶完了まで3~4日かかり、失敗率7~8%ほどで追加の処置が必要になる。 |
中絶手術 | ・妊娠22週未満まで手術可能。 ・15分ほどの短時間でほぼ確実に中絶できます。 |
・手術や麻酔薬による負担や副作用の可能性が生じる。 |
<経口中絶薬と中絶手術のどちらを選択する?>
・遠方からの方は1日で終了する手術がお勧めです。
・数回通えるクリニック近所の方は経口中絶薬も選択できます。
[参照] 経口中絶薬とは